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伊**ろ
叙述の不自然さの理由が最後にわかる!
ペーパーバック: 320ページAnchor (1998/3/16)ISBN-10: 038549081X のレビュー 読む前にひとつ注意。カバーのあらすじ(のようなもの)は読まないこと。徐々に明らかになっていく事実をバラしているし、勝手な解釈が混じっている。 ブッカー賞候補になった作品であり、カナダを代表する現代作家、SF作家。詩や児童向けの作品もあるそうだ。 ブッカー賞をとるような作品には、非常に難渋なものと、英語自体は易しいものがあるようだが、この作品は中間ぐらいだろうか。すらすら読めるようで、詩的な表現やすぐに意味を取りにくい表現が随所に出てくる。 表現の難しさよりも、最初に気づくのが、語り手が現在形で話をすすめることだろう。その現在形の枠組みの中に、過去形で回想が挟まれる。 さらに、会話が直接話法で引用符なしで書かれている。これも、最初は戸惑った。現在のことかと思って読み進むと、回想シーンの会話文だったりして。 小説、とくにSFのテクニックとしては当然のことであるが、基本的な情報がなかなか明らかにされない。物語の場所と時代、語り手の年齢など、もう少し早めに開示してもよかったのでは。最後まで曖昧にされている部分もあり、最終章でなぜ隠されていたのかが読者に暗示される。もちろん、最終章で書かれていることが、客観的事実であるという保証はないけれども。 wizened, a susurration, shanghai, などめったに見ない単語が出てくるが、これも最終章で明らかにされることの結果だろうか? 以上の文章構成や小説のテクニックは無視しても、精緻に構成されたディストピア物語として楽しめると思う。もちろん、あらゆる未来物にいえることだが、描かれる社会の構造が、ちょっとおかしい、かみ合わないと思われる部分もある。そうした矛盾点や撞着を楽しむのも、読書の楽しみだろう。 フェミニストの見方としては、当然、語り手さえも批判的に(加害者として)捉えるべきなのかもしれない。言っちゃ悪いけど、七〇年代フェミニズムを擁護する部分が鼻につくのは、わたしが男性だからでしょうか。(念のために言っておくが、語り手は、単純に擁護してはいない。) なお日本人が出てくるシーンがあるが、これは、精緻な物語のなかでは、ちょっと余計というか、意味が薄いと思うんですが、どうでしょうか。
C**M
女性の置かれてきた立ち位置が極端な設定ではあるが説得ある野心作に仕上がっている。
この作品を読んでいるときに、まさにアフガニスタンでタリバンが実行支配する情勢となった。女性の立場はまた暗黒時代に戻ってしまうのか。この作品は現実世界を映し出しているようだ。
Z**Z
Arrived in great condition
Arrived quickly, no scratches or bends or damage to the jacket. Looks to be printed correctly and no other problems with the binding etc.
キ**ル
Awesome
Book arrived in perfect condition and the story's great! Love the vintage collection and bookmark that comes with it ♡
T**R
Handmaids Tale
Scary stuff these days. It may have you looking over your shoulder.
A**ー
Slightly damaged by the packaging
I didn’t like that the packaging is not good that the book arrived slightly damaged.
R**R
フィクションであり現実でもある。
現実に起こっているおぞましい事実を上手くフィクション化している物語。性犯罪に遭ったことにある方はフラッシュバックを起こす可能性があるので、積極的にお勧めは出来ないのだが、それでもこれはあまりにも描写が上手なので是非とも読んでほしい。
L**A
遠い世界の話ではない、という怖さ
ひたすらに静寂の中、独白によって話は進んでいきます。これほど音のしない小説も初めてかも。荒唐無稽な設定の世界のように初めは感じるのだけれど、読んでいるうちに歴史上、世界中のあちらこちらで起こったことだ、と思い直します。そして、ふと、自分の身にこれが起こらないと言う保証はどこにもないのかも、と言うことに気がついて寒々しい気持ちになります。人間の優しさ、愛、思いやりという形にならない柔らかな感情が一切否定され、字を読むことも許されず(だから町のお店の看板も絵だけ)、はっきりと目に見えない恐怖と暴力で支配される世界。裏表紙の書評の抜粋Read it while it’s still allowed.-Houston Chronicle本当に!
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3 weeks ago
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